“E Hoʻopili Mai” 技は見て盗め!!
「技は盗め。」日本ではよく、昔から言われることです。
けれども、最近、日本では部下に「見て盗め。」とか「とにかく経験して体で覚えろ。」
といっては部下が育たないと言われるようになっているようです。
果たして、本当なのかどうかは、置いておいて。私はこの「技は盗め。」という言葉が好きです。
日本では職人さんたちはみんな、師匠の手つきをみて、「技」を盗み、「技」を磨く訳です。
ハワイでも、よくフラの先生やハワイ語の先生などなど、とにかく「師=Kumu」と呼べる人たちは必ず、「E Hoʻopili Mai」といいます。
意味は、「まねしなさい。」そう「見て盗め。」なんですね。
ハワイ語でHoʻoは、大抵、「だから=because」とか「そうなる=to or to go」を表します。そしてpiliは「関係性」とか「近づく」という意味です。
Eは『~しなさい」とか「~なりますように」Hoʻopili は「近づけるように」Maiは「かまわないです。」
つなげると、E Hoʻopili Mai=「近づけなさい」「まねしなさい」なんですね。しかし、ただ「見る」だけじゃありません。五感すべてをつかって、全身全霊でまねするんです。
勿論その間は、おしゃべり、質問一切なしです。ただ「まねるだけ」
でも、これって本当に極意なんです。「師」が持っているすべてのものをまねしようとすることで、本当に知らないうちにその「見えない何か」までコーピーしてしまうんです。
よく、私のフラの先生がこういいます「If you want to be a good dancer, you should be a good copy cat!!」「もしフラがうまくなりたかったら、出来のいいコピーキャットになること」
「そうだそうだ」と思いながら、しみじみと「技は盗め」だなあと思う訳です。
でも、この「技は見て盗め」誰でもほとんどの人がみんな無意識のうちにやっているんです。もしかしたら赤ちゃんでもやっています。「技は見て盗め」なんて古い古いと思っている人もやっていると思います。
それは、愛する人に接するときです。 好きな人、気になる人、愛している人。その人がどう考えているのか、どう思っているのか気になるから、無意識のうちに一生懸命、全身全霊で、その人の思考パターンや、行動パターンに合わせようとします。
皆さんはこんなシーンをよく目にしませんか?
お母さんが、口に指をあてて「シー」っと言うと、静かにしてほしいのに、子供も同じように「シー」っと口に指を当ててします。
これ、遊んでいると勘違いしている訳ではないんです。本能的に、まねをすることで、お母さんが何を伝えたいか、全身全霊で考えているんです。
また、こんなこともよくカップルであるはずです。自分の彼女がバラの花が好きだといっていた。だから、バラの花を好きになろうと自分もバラを好きになってみる。これも、彼女の心を知ろうと全身全霊で考えているんです。
さて皆さんにここで質問です。大切な人に「Hoʻopili Mai」をして残念なことになったことはありますか? 勿論全部ではないと思います。ほとんどいい思い出やいいことが起きていませんか?
皆さんも明日から ぜひ、何でも「Hoʻopili Mai」してみてください。
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