ハワイアンがへその緒を返すところ<ペトログリフ>
自然とつながること。自然と一つになること。とっても漠然とした言い方かもしれません。
けれども、ハワイではもっとも重要なことです。
前回、紹介したように、ハワイアンの人々は古来「へその緒」を大切な場所、またはボルテージが高い場所に返しにいき、自然と自分のPiko=丹田を結びつけます。
そうすることによって、母親から離れた後も、母なる大地または宇宙とつながりながら生きていこうとするわけです。
写真は、ボルケーノ国立公園の中にあるPuʻuloaのペトログリフ。ここは、マウナケアのWaiauと同じく、HIloからKauにかけてのハワイアンの人たちが「ヘソの緒」を置きにいった場所です。
ところで、赤ちゃんがお母さんのお腹の中に入っているとき、胎盤に包まれていますよね。
その胎盤のことをハワイでは「Uli」といいます。
そして、この「Uli」実は「天」をさす言葉でもあります。ほかには、「深い海のDeep Blue」や「深い闇夜」と言った意味もありますがどれも「天」とつながりがあるのがわかります。
つまり、お母さんの胎盤と天(宇宙)は同じコンセプトなのです。だからこそ、「ヘソの緒」をまた、大地に埋め自然と交わり、天(宇宙)とつながる訳です。
ひとつ、これに関連した母の話を紹介します。私の母はずーっと シャーマンのような仕事をしていました。
きっと、だからこそわかっていたのでしょうが、母は私を産んだときから、天(宇宙)に返すものだとして育てたそうです。特に二十歳をすぎたら、「神様に返すんだから私は知らない。」と言っていました。
わかい頃は、もー適当なこと言ってと思っていましたが、まさにハワイアンの教えと同じようにして育てられたのです。
もちろん、日本にも、子供は「神様からの授かり物」という概念はありましたし、古代は日本でもてんとつながる様々な儀式がおこなわれました。日本でも「ヘソの緒」は神棚や仏壇に置かれることが多いものもその一つです。もちろん、日本では「へその緒」が護符的な意味合いもかねています。
ちなみに皇室では子供の胎盤は「胞衣舞埋納の儀」といい、つぼに入れられ、神聖な地中に埋められます。汚れを払うという意味もあるかもしれませんが、もしかしたら古来はつながるという意味でもあったかもしれません。
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